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悲しみよこんにちは

6月半ばから微妙にブログ更新が滞りそうな気配…
今のうちに頑張って書き溜めておかねば…

ということで、頑張ってる最中です。

先日、大阪都構想の住民投票開票速報を固唾を飲んで見守りました。

大阪市のみならず大阪府全体の未来のかかった重大事でしたが、投票率の低さに加えて大規模ネガティブキャンペーン、期日前の組織的反対票にかなわず、約一万票差の敗北…

大阪市の既得権益強し。

開票結果が出た後に大阪市内図を見ると、なるほど、都構想への賛否は地域によってキレイに分かれている。

やはり、南と西の地区はすべてが反対を上回っていました。

このきれいな色分けは、まるでアメリカ合衆国大統領選の勢力図を見ているようではないか(笑)

…笑ってる場合ではないが。

今回、橋下さんをもってしても、できなかった改革。
この先も大阪市が解体されることは、おそらくないでしょう。

維新の会以外は自民から民主、公明、共産まで思想信条関わらず、すべてが一致団結して反対行動を取りました。

橋下さんはタレント弁護士の肩書にあぐらをかかずに、政治家として本気で頑張った人です。

ケンカ上手、敵を作るのが上手な政治家でした。

民主主義に反しますが、誰からも好かれるような政治家なんて求めてません。

彼のような手法は賛否両論だと思いますが、政治家には本来、ああいった強力なリーダーシップ、情熱がなければいけないと思います。

橋下さんのすべての政策に賛成というわけではないですが、彼の政界引退はこの先、大阪にとって大きな痛手になると思います。

彼が就任する前の府知事と市長を思い出すと、うんざりです。

大阪を変える唯一のチャンスだったのに、都構想の否決は大阪府民として本当に残念な結果でした。

…高齢者たちよ!
未来世代の若者のことまで考えて投票してくれ!(切実)

…一通り、言いたいことは言ったので、映画に話を戻します。




Bonjour Tristesse     1958年     オットー・プレミンジャー



今回は有名すぎるフランソワーズ・サガンの原作を映画化した作品。

…というか、実は原作を読んでいないんですけど、これはすごい!

おもしろい!

原作を知らないくせに、むしろ映画版の方がいいんじゃないのかと思いました。




冒頭、美しいモノクロ映像の中、ジーン・セバーグが演じるセシルは18歳とは思えない大人びた表情を見せる。

ボーイフレンドといても何をしても、その言動とは裏腹に心は冷めていた。
彼女はこの若さですべてを見尽くしたかのように、何をしても満たされないという印象。


遡ること一年前、セシルは無邪気に海岸で遊ぶ少女だった。

裕福な父レイモンと共に夏のバカンスを楽しんでいたセシル。

自由奔放に生きるレイモンの影響を受けて育ったセシルは、父子で毎晩パーティー三昧の生活を送っている。

嫌なことなんて一切しない。

レイモンは独身で、若い女を取っかえ引っかえの遊び人。
現在はエルザという美人を別荘に住まわせている。

セシルとレイモンとエルザ。
3人は刹那的に毎日を楽しんでいた。

そんな享楽的な日々を送る父子の前に、アンヌという女性が現れる。

彼女は知的で自立し、自分をしっかりと持った女性。
セシルの亡き母の友人だった。

保守的なアンヌはエルザの存在はもちろん、父子の生活態度を受け入れられない。

そんなアンヌへの配慮というよりは、アンヌへの心変わりから、レイモンはいとも簡単にエルザを捨てる。

「今までと同じ。レイモンは本気じゃない。すぐにアンヌに飽きるだろう。」

セシルは2人の関係を冷めた目で見ていたが、レイモンがアンヌと結婚すると言い出し、動揺する。

「バカンスの間だけ楽しむ友人」のつもりだったアンヌと、これからずっと生活を共にしていかなければならないのか。

当然、セシルは抵抗を感じる。

「レイモンが一人の女に満足するはずない。ましてや生き方、考え方の違うアンヌなら、きっとそのうち捨てるだろう…」

彼女の予想は外れ、レイモンは日に日に改心していくように見える。

アンヌは勉強せず男の子と遊んでばかりのセシルを見て、「遊ぶ暇があれば勉強を」と、ことごとく口を出す。

父子の中に静かに入りこんだアンヌは、少しずつセシルの生活を変えていく。
レイモンはアンヌに影響され、真面目に変わりつつあった。

今まで通りに楽しめない。
レイモンはアンヌの言い分に味方するようになる。

父との享楽の日々に終止符を打ったアンヌが憎い。

内心、セシルは思う。

「彼女をどうやって、ここから追い出そう。」

そしてセシルの考えた作戦は順調に、それどころか予想以上の成果を上げる。

それは想像以上にアンヌには残酷なものだった…


セシルの大人に対する反発心。
これは誰もが通る道なので、すごくよくわかる。

もう子供じゃないんだから、うるさく口出しされたくない。
でも、アンヌの言ってることが正論だと心の中ではわかっている。

でも、言いなりにはなりたくない!

「パパの愛を失ったのは私のせい。わがままで強情で傲慢で怠け者だから。」

自覚しているけど、急に変えることなんてできない。
今までずっと、それが当たり前だったから。

娘の作戦にまんまと乗ってしまったレイモンが、
エルザとヨリを戻すために言ったセリフ。

「アンヌに結婚したいなんて言ったのは、彼女を落とすためだ。やっぱりアンヌより君みたいな若い肌の方がいい。」

これがレイモンの本音なんだと思います。

若いセシルは、これを目の前で言われる残酷さは想像もつかないでしょう。

さすがにやりすぎたと良心は痛むわけですが、実際の痛みまでは理解できる年齢ではない。


それから一年後、パーティーの席でレイモンはセシルに言う。

「お前みたいな娘がいて幸せだよ。」と。

一年前と同じセリフを言うが、決して去年の夏のことは口にしない。

もう父子に以前と同じような幸せが訪れることはない。

絶対に去年の夏の出来事は言わないこと。
これが二人の中の暗黙のルールになった。


思春期の複雑な心情を見事に演じたジーン・セバーグですが、当時ファッション界に影響を与えたセシル・カットが印象的です。

ショートヘアが似合う女優って、なかなかいないですよね。

役のイメージが定着する危険性があるので、ここまで髪を短くするのも女優としては勇気がいることじゃないかなと思いました。

この役のために短くしたのかな。
いや、「勝手にしやがれ!」も、この髪型だったはず。

普段は知的で穏やかなのに、激昂すると激しい感情を抑えられないアンヌを演じたデボラ・カー。
いかにもイギリス人という感じの上品さを醸し出す女優ですね。

「地上より永遠に」、「王様と私」での演技が印象的な人です。
彼女は何度もアカデミー賞にノミネートされながら、結局オスカーを獲ることはなかったんですね…

本作はフランスが舞台ですが、デヴィッド・ニーヴンとデボラ・カーのザ・イギリス人という2人の存在感が強いです。

ジーン・セバーグのみ生粋のアメリカ人でした。
彼女はアメリカ人っぽくないですね。

この映画はもう子供じゃない、大人として扱われたいという十代のもどかしさ。
誰もが感じたことのある苛立ちを表現しつつ、そこからエスカレートした悲劇が描かれています。

10代の女の子のちょっとした企みが招いた結末。

アンヌは父子に自分は自殺ではなく、事故に見せるという気遣いすらした。
そのことへのセシルとレイモンの一生消えることのない罪悪感。

この先、2人は心から純粋に笑うことはできない。

その内面の苦しみ、葛藤とは裏腹なパーティー三昧の現実世界のアンバランスさ。

すべて順調で楽しかったあの夏に戻れない。

原作者のサガンが若かったからこそ書けた物語で、それをオットー・プレミンジャーが見事に映像化しています。

というか、映画を観て満足したので敢えて原作は読まないでおきます。

素晴らしい映画を量産し続けるオットー・プレミンジャーですが、彼もまたオーストリア=ハンガリー帝国出身のユダヤ人でした。

しかも当初は俳優だったそうです。

ビリー・ワイルダー監督の「第十七捕虜収容所」にドイツ軍人という悪役で出ていたそうな。

ちなみにオットー・プレミンジャーの作品なら「バニー・レイクは、行方不明」がいちばん好きです。

が、こちらも負けず劣らずな素晴らしい映画でした。

ある日突然、失われた青春の日々。
誰にでもある取り返しのつかない過ちへの後悔。

そんな苦い痛みを思い出させる名作です。


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なかなか映画の話が合う人がいないので、
ここに、好き勝手いろいろ書いていこうと思います。
いいと思った映画しか載せないので、
ここに書いているのは、全部お薦めです!
たまに映画から脱線していますが、気になった映画は是非見てください(^▽^)

※あくまで個人的に映画の感想を書いて楽しんでおりますので、匿名での中傷的なコメントはご遠慮下さい。

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