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プリティー・ベビー

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。

2016年です。

月日の流れは早い。

こんなことを思い始めたのも、年を取った証拠かもしれない…

で、2016年の1本目はというと、ここ最近メジャー作品ばっかり続けて書いていたので、今回は映画ウォッチャーでなければ知らない映画をチョイスしました。

ルイ・マル監督の名作です。

ルイ・マル監督といえば、映画ウオッチャーたちの中でも、まず思い浮かぶのは「死刑台のエレベーター」でしょう。

彼のデビュー作です。

が、

私はヌーヴェルバーグ時代のルイ・マル作品より、一般的には勢い衰え気味と評価されてるこの時代の作品が好きなんです。

なんとも言えない味があって、晩年のバート・ランカスターが主演した「アトランティック・シティー」なんていうのもけっこう好きでした。
 
そして最近知ったのですが、この作品はマル監督のアメリカ進出第一作でした。


Pretty Baby     1978年
ルイ・マル


1917年のニューオーリンズを舞台に、娼館で生まれ、12歳の若さで体を売ることになった少女の物語です。



主役は無邪気に娼館の中を走り回る12歳の少女・ヴァイオレット。

彼女は好奇心の塊であり、生まれた時から当たり前のように娼婦たちの生活を見て育った。

そんな環境から売春に抵抗はない。
12歳の若さで娼婦として働き始め、成功する。

彼女が娼婦になる前、無邪気に遊んでいた頃。

娼婦たちに魅せられた写真家のベロックという男が娼館に現れ、彼女たちの写真を撮り始めた。

女たちに決して手を出そうとしないベロックに、ヴァイオレットは興味を持ち、それは愛情に似た感情になっていく。

自分の母親で娼婦でもあるハティをベロックが愛していると嫉妬し、べロックには天の邪鬼な態度を取る中、ヴァイオレットは娼婦として初めて働く日を迎えた。

着飾った12歳の少女を値踏みする男たち。

400ドルで落札されたヴァイオレットは、中年男と共に2階の寝室へ連れて行かれる。

12歳の子供に体を売らせることに後ろめたさを感じるマダムや黒人のピアノ弾き。

長い沈黙は破られ、ヴァイオレットは正式に娼婦としての役割を果たした。

仕事とは対照的に昼間は無邪気に遊びまわるヴァイオレットを見て、べロックはマダムに言う。

「母親が去ったあと、身寄りのないあの子の運命はどうなる?」

べロックは気づいたときにはヴァイオレットを愛していた。

強情で手を焼かせてばかりのヴァイオレットは、
黒人の少年に手を出そうとしたことからマダムに鞭打たれ、腹いせに家出をしてべロックの家に行く。

突然の訪問だったが、ベロックは彼女を受け入れる。

「君のためなら何でもする。」と。

しかし赤線廃止運動はすでに強まっていくばかりだった…


1910年代のアメリカ南部のなんとも退廃的な風景をフランス人のルイ・マル監督が見事に描いています。

ヴァイオレットを演じるブルック・シールズの時折見せる何とも言えない表情。
12歳でありながら男を誘惑する視線。

商売しか知らない彼女はベロックへの愛情表現もわからない。
子供らしい幼稚さから度々ベロックと衝突するが、べロックはこの幼い無邪気な娼婦に夢中で翻弄される。

少女の売春というスキャンダラスなテーマを扱った作品であり、ルイ・マル監督の中では私は最高の作品ではないかと思っています。

幼いブルック・シールズが綺麗で母親役のスーザン・サランドンは完全に霞んでいます。

しかも当時13歳だった女の子の裸を堂々とスクリーンに映し出していることに、さらに衝撃を受けました。

女らしい丸みのない子供の裸体。

見てはいけないものを見てしまった後ろめたさを感じました。

この当時、アメリカの保守派にはこの映画は衝撃的だったでしょう。

日本の保守派よりアメリカの保守派は格段に猥褻なものには敏感なので、現在でも受け入れられないと思います。

今見ても衝撃的な少女の裸体の映像を公開した映画会社もすごい。

ジョディ・フォスターも幼い売春婦の役をしていましたが、私にはブルック・シールズの演じたヴァイオレットが強く心に残ります。

ヴァイオレットがベロックに向けて、よく発する言葉。

「愛しているわ。いつまでもずっと。」

このシーンはなぜか切ない気持ちになります。
彼女はあまりこの言葉の意味を理解していない気がする。

親子ほど年が離れている上に、娼婦のヴァイオレットと堅気の写真家であるベロックが結ばれることがあるのだろうか……

しつこいですが、この作品でルイ・マル監督は退廃的なアメリカ南部の空気を見事に表現していて、とても味わい深く何とも言えない余韻が残ります。

この映画はキース・キャラダインの映画ではなく、スーザン・サランドンの映画でもない。

間違いなく、ブルック・シールズの映画といえるでしょう。

ブルック・シールズは同じ少女売春を扱った「愛人/ラマン」のジェーン・マーチと同じく、少女の顔と娼婦の顔を併せ持った二面性のある役を見事に演じています。

子供であっても女の本性を生まれながらに持っていて、大人の男を惑わせる。

ブルック・シールズの演技には驚かされるばかりです。

そして13歳の少女の魅力をスクリーンに存分に表現したルイ・マル監督。
彼の晩年の秀作であり、映画好きは必見の一本です。
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非公開コメント

本年も映画つながりということで、よろしくお願いします。
 この映画観ておりませんので、コメントできません、当たり前か、笑い。
 どうも映画ウオッチャーには私はなれそうもない、苦笑い。お正月は、デンマークのTVシリーズの「ザ・ブリッジ シーズン2」でますますへんてこなキャラぶりのサーガと、マーティンのコンビを面白いなと思って観ていました。またデンマーク・ミステリの「特捜部Q 吊された少女」をもう間もなく読了しますw-。これも3人の特捜部のキャラが個性的で毎回が楽しみ。
 お正月の3日は、友人たちとの新年会を千日前でやりました。1年ぶりに「なんばウオーク」や「梅田のアウトドアショップ」&本屋をひやかして歩いたら、人混みの多いこと!疲れましたね。

お返事遅れましたー!

今年もよろしくお願いします(^▽^)

それにしても、なぜ北欧のテレビシリーズを見るようになったんですか?

また、マニアックな(笑)

私は、元旦に難波神社に行ってきました!

朝ご飯を食べて、10時頃までうろついていたら、
すごい行列ができていて、「何の行列ですか?」と聞いてみたところ、

スタバの福袋目当ての行列とのことでした…

スタバの福袋の中身って…|д゚)

元々「自認ミステリ・ファン」で、英米のミステリを中・高校生の頃から読んでました。もちろん日本の社会派ミステリも。でも「ミレニアム」以来北欧ミステリの魅力に目覚めて?(笑い)機会あるごとに読んでいます。これってマニアックかな?笑い。・・・・アメリカやイギリスにない独特の暗さとゆがみ、そしてわれわれがイメージする高福祉国家の裏側の矛盾など、尽きせぬ魅力があります。
 ところで、福袋はあちこちで大人気だそうな。外国人による爆買いもあるとか。3日になんばをうろうろしていても中国系の声がいっぱいしてました。友人の話だと、黒門市場や千日前界隈にもたくさん出現しているとのことでしたね。むべなるかなですw-。

Re: タイトルなし

世界を一周して、北欧にたどり着いたんですね(笑)

北欧といえば、本当に「カトリック」と「高福祉」くらいしか、思いつかないです(;´∀`)
映画のイメージでも、北欧は暗いですね((+_+))

福袋、みんな好きですよね!
私は、絶対にいらないものが入ってるだろうから、買わないです(笑)

そういえば、2日に電車に乗ろうとした時に、
中国語の観光客に、京都までの切符の買い方を聞かれましたね!
中国人だったのか、台湾の方だったのか…
プロフィール

1018

Author:1018
なかなか映画の話が合う人がいないので、
ここに、好き勝手いろいろ書いていこうと思います。
いいと思った映画しか載せないので、
ここに書いているのは、全部お薦めです!
たまに映画から脱線していますが、気になった映画は是非見てください(^▽^)

※あくまで個人的に映画の感想を書いて楽しんでおりますので、匿名での中傷的なコメントはご遠慮下さい。

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